ヒマつぶし情報
2018.10.12
【連載コラム】ヴィレッジヴァンガード百合部への道【第7回】
ポテトサラダ食べながら読む百合。
先月はコラムお休みいただきました!最近新人作家さんの百合が増えてきて激アツですね。
全然関係ないですが、先日居酒屋でめちゃくちゃうまいポテトサラダを見つけたので、広めていきたいと思います。
今回紹介させていただくのは郷本先生の「夜と海」。
美しくクールなクラスの高嶺の花である夜野月子と、思ったことはすぐ口に出してしまうノーテンキな水泳少女、内海彩の不器用な二人の関係を描いた物語だ。
この作品で最初に気になったのが水を使った表現。
キャラクターのモノローグがあるコマがまるで海中のように描かれたり、彼女たち二人が話す背景には水族館のようにたくさんの魚がいたりする。
冒頭が非常に印象的である。
プールで彩が「す」と息を吸い、水中へ潜っていく姿をフェンスの向こうから眺める月子。「わずか一瞬 私は沈んだ」というモノローグとともに、月子は海中に沈んでしまうのだった。
息を吸う彩と、それを眺める月子との一瞬。
冒頭の4ページで、私もすっかり撃ち抜かれてしまった。
水の中に居場所を見出した彩と、その姿を美しいと思う月子。
二人はちょうど水面あたりで繋がっていて、彩に導かれて水の中の世界をのぞくような、そんな関係なんじゃないかなと思った。
まだ1巻なので続きが気になります。
郷本「夜と海」1巻

記事作成
ヴィレッジヴァンガード
ららぽーと立川立飛店店長
兼百合部部長 大岩
記事元

こちらの記事は、ヴィレッジヴァンガード公式フリーペーパーVVMagazine vol.51で読む事が出来ます。